総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ






「こっち向いてよ」

「……む、むり……!」



そんな私の抵抗なんてお構いなしに、叶兎くんは優しく私の髪を耳にかけた。

さらけ出された耳が、赤く染まっているのが自分でもわかってしまう。



「なんで?」



可笑しそうに、覗き込むように。



「……………恥ずかしい、から」



私の答えを聞くと叶兎くんはふっと笑い、指先で頬をつつ、となぞられる。



「……かわい」



直球すぎる言葉に、息が止まる。


朝からそんな蕩けたような顔で言わないでほしい。

そのまま、おでこに柔らかいキスを落とされる。



「……誕生日、最高だった」



もう、限界。

私はシーツにばふっと顔を埋めた。


きっと耳まで真っ赤なのは隠せていない。

むしろ、恥ずかしさで心臓の音が外まで漏れていそうで。



「なに隠れてんの」

「……ちょっと待って。タイム。ちょっと待って、ください…」



そう懇願しても叶兎くんは待つ気なんてさらさらないようで。

悪戯っぽく笑いながら、枕ごと私を自分の方へと引き寄せた。