総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ




「…あぁ、でも、また胡桃にちょっかい出したら次はないからね?」



空気を変えようとしたのか、叶兎くんはわざとらしく物騒な笑みを浮かべた。

その笑顔が、正直一番怖い気がする。



「…出さないよ」

「目が泳いでたけど」

「泳いでない」



天音くんの茶化しに、朔がむっと反論する。



「…まあ、全員胡桃に対して距離近いから人の事言えねぇだろ」



そして九条くんの冷静なツッコミに、場が静まり返った。



「えっ」



その言葉に、わざとらしく驚く天音くん。



……というか、え、これなんの話?



「…ちょっと待って?聞き捨てならないんだけど」



そして叶兎くんまでこの話に乗り始めた。



「あはは…まあまあ、せっかくの誕生日なんだし穏便に!」



春流くんが冷や汗を流しながら宥めるけど、火がついた独占欲は止まらない。



「この話題を続けると新たな抗争が起きそうだな」



桐葉くんの言葉に、永季さんも「否定できないのが悲しいな」と苦笑している。



「いい?胡桃は俺のだから。そこ、全員理解して?」


「はいはい独占欲〜」

「天音お前がいちばん胡散臭いからね」

「こらこら…」