総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ




「……これ、見られたでしょ。」

「…?」



首元を指でとん、と叩かれた。

低く、静かな声で。



「何してたの。それとも、この痕について何か言われた?」



……というか!やっぱり、わざと噛み跡残してたんじゃん!

完全に確信犯だ。



「……聞いてるんだけど。胡桃」



逃がさない、という目をしていた。

私は叶兎くんとシートの間に挟まれる形になっていて、身動きが取れない。


…さっきの会話、隠すようなことじゃないけど...でも、吸血鬼の叶兎くんが聞いて気分がいいものじゃない…。



「ええ、と…」

「言えないようなこと?」



目が細くなった。声のトーンが一段下がる。

…でも、変に勘違いされたくない。



「ち、違うの!その……叶兎くんが噛み跡つけたことについて、少し話しただけで...」

「……それで。」



促すように顎を持ち上げられた。

親指と人差し指で、逃げられない角度に固定される。



「…乱暴だなって言われた、だけ…」

「…」