この星空の下で、君に恋をした

 それから、
 何度も季節を重ねながら、
 私は知らないうちに、
 あの頃より少し大人になっていた。

 夜空を見上げる癖は、
 結局、なくならなかった。

 忙しい毎日の途中でも、
 気づくと空を仰いでいる。

 星を探しているわけじゃない。
 名前を確かめたいわけでもない。

 ただ、
 そこにあることを確かめるように。

 私は、星に関わる仕事に就いた。

 望遠鏡に触れ、
 星図を広げ、
 誰かに星の話をする。

 理由を聞かれることは、ほとんどない。
 もし聞かれても、
 きっと私は、笑ってごまかす。

 本当の理由は、
 胸の奥にしまったままだ。

 今は、
 それでいい。