この星空の下で、君に恋をした

 病室の前に立つと、
 一度だけ深呼吸をする。

 ノックは、いつも同じ強さ。

「どうぞ」

 聞き慣れた声が返ってくる。

 ドアを開けると、
 相沢くんはだいたい同じ場所にいる。

 ベッドに腰かけて、本を読んでいるか、
 窓の外をぼんやり眺めているか。

「こんにちは」

「……今日も来たのか」

 返事はいつも通り。
 目は、ちゃんとこちらを見ている。

「今日も、来たよ」

 私が冗談めかして言うと、相沢くんがクスッと笑う。

 その笑顔を見ると胸が温かくなる。

 それだけで、今日も来てよかったと思える。