「はい、茅野です」
『……あぁ、やっぱり君だったのね』
「え?」
知らない番号から届けられたのは、確信のような言葉だった。相手が誰か、俺にはわからない。けれどどこかで聞いたことがあるような気がした。
『お疲れさま。人事部の三戸です。久しぶりね、茅野』
「三戸さんでしたか。お疲れさまです」
はやめの答え合わせ。正体は人事部の三戸さんだった。
入社時の研修担当であり、花鈴と同じ部の先輩社員だ。花鈴の話にはよく出てくるけど、俺自身は一年目以来関わる機会はなかった。
なぜ彼女が電話を?そもそもなぜ番号を知っているのか。社用スマホではなく、プライベートのスマホにかけてきた意味がわからなかった。



