ながされて、絆されて、ふりむいて



「お嬢!?」


「先輩!?」



世界が平行になった。身体が重くて動かない。起き上がれない。まぶたが重い。白いペンキをバケツから放ったみたい。星が散らばるようにチカチカして、景色が塗りつぶされる。


聞こえた三戸さんも涼名ちゃんの声も、まわりの他のひとの声もだんだんと遠くなっていく。意識がわたしの中から飛んでいって捕まらない。



「……な、ぎ」



届かない、この声はきみに届いてはくれない。

凪に会わなきゃ。わたしは凪に会いたいのに。いつもいつも、神さまはいじわるだ。


そのままわたしは完全に意識を手放してしまった。




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