「ま、もしすきぴと上手くいかなくても、男なんて無限にいるんで!あーほら、茅野さんとか良くないですか?」
「えっ」
「同じ部の子が言うには、わかりやすく元気ないらしいですよ?茅野さん、大学のときからずっと彼女いないらしくて、片想い拗らせてるんじゃないかって邪推してるんです。あんな性格良いイケメンに想われる女の子、お嬢先輩くらい可愛くないと許せません!」
「そ、そっか……?」
点と点を結びつけそうになったので、これ以上の相談は控えよう。こういうとき、良くも悪くも顔に出てしまうほうだと思うから。
「あ、でもお嬢先輩は名波さん派だっけ……」
「派閥とかないから。そろそろ三戸さんに睨まれそうだから恋バナおわり!」
「え〜残念!休暇明け出社したらまた会議しましょうね〜!引継対応と沖縄トーク会!美ら海水族館に青の洞窟に沖縄料理にね〜、ふふっ」
うっとりと頬に手を当てる涼名ちゃんの思考は、わたしの恋愛から沖縄旅行へシフトしたっぽい。
本当に三戸さんが涼名ちゃんを監視していそうなので会議室から放出して、ひとり残った。



