【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う




西園寺弥生が席を離れてから、

まだ三分も経っていなかった。



それでも椿は、今しかないと直感していた。



グラスをテーブルに置き、静かに立ち上がる。
 


周囲の視線を気に留めることなく、

一直線に向かった先――カウンターの奥。



「……少し、お時間いいですか。」