天井を仰ぐように視線を上げる。 「No.1になったのはさ。」 独り言のように、話し始める。 「才能があったからでも、 運が良かったからでもない。」 椿は、何も言わない。 聞く準備だけを整える。 「ならなきゃいけなかったんだ。」 その一言は、重かった。 「俺が一番売れなかったら、 この店、もっと荒れてた。」 ――何があったの?とは聞けなかった。