【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 


天井を仰ぐように視線を上げる。



「No.1になったのはさ。」
 


独り言のように、話し始める。



「才能があったからでも、

運が良かったからでもない。」
 


椿は、何も言わない。
 


聞く準備だけを整える。



「ならなきゃいけなかったんだ。」
 


その一言は、重かった。



「俺が一番売れなかったら、

この店、もっと荒れてた。」



――何があったの?とは聞けなかった。