西園寺弥生が黙り込んだまま時間が 流れることは、店の中ではほとんどない。 誰かが彼の沈黙に耐えきれず、 言葉を差し込む。 あるいは、彼自身が場を回すために、 先に口を開く。 だが今は違った。 弥生は、 椿の言葉を受け止めたまま、動かない。 グラスにも手を伸ばさず、 視線だけをテーブルに落としている。