【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 


彼は、目を伏せ、短く息を吐いた。



「……参ったな。」
 


苦笑い。



「そんなふうに見られたの、初めてだ。」
 


椿は、胸の奥で、確かに感じていた。
 


この男は、危険だ。
 


だがそれは、甘くて軽い危険じゃない。
 


深くて、静かで、抗えない種類のもの。