【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う

 


椿は、ゆっくりと息を吸った。



「……弥生さん。」


「ん?」
 


名前を呼ばれることに慣れてきた自分に、

少し驚きながらも、彼女は続ける。



「さっきから思ってたんですけど。」
 


弥生は、

椿の声のトーンが変わったことに

気づいたのか、視線を彼女に戻した。
 


その目は穏やかだが、警戒を解いてはいない。