【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 


もっと厄介な――
 
「奪われた気がする」という感覚。
 


黒瀬さんは、簡単には踏み込まない男だ。
 


簡単に線を越えない。
 


それは誰より弥生が知っている。
 


だからこそ。



(あの人が、時間を使った。)
 


その事実が、弥生の神経を逆撫でした。