店を出る頃、夜は静かだった。 「送る。」 「大丈夫です。」 「それは、却下だ。」 短く言ったかと思えば、 黒瀬は彼女の背中と膝裏に腕を回し、 軽く力を入れて持ち上げた。 「え?」 「軽いな。」 「サービス営業ですかね?」