【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 


酒が進むにつれ、

椿はわざと距離を詰めていった。
 


肘が触れる距離。
 


視線を外さない話し方。
 


声のトーンを、少しだけ落とす。



「氷さんって」


「呼び方が変わったな。」


「嫌ですか?」


「……いや。」
 


否定はしない。
 


だが、踏み込まない。