【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 


椿は何も言わない。
 


引き止めもしなければ、

背中を押すこともしない。
 


その沈黙が、かえって重い。
 


城崎は、姿勢を正して椅子に座り直す。
 


さっきまでの崩れた距離感は、もうない。