【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 


九条

――いや、城崎は、

椿の膝に預けていた頭をゆっくりと

持ち上げた。
 


名残惜しそうに、

ほんの一瞬だけ動きを止める。



「……来たか。」
 


小さく息を吐く。



「もう少し、ここに居たかったけど。」
 


それは独り言に近かった。