椿の膝の上に頭を預けたまま、 九条は天井を見つめている。 さっきまでの会話で、 彼の中の“隠していたもの”は、 ほとんど出尽くしたはずだった。 それでも、何かが足りない。 九条は、ゆっくりと息を吸い、吐く。 「……なあ、椿」 「ん?」 その声は、いつも通り落ち着いている。 それが、余計に怖かった。