【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 



椿の膝の上に頭を預けたまま、

九条は天井を見つめている。
 

さっきまでの会話で、

彼の中の“隠していたもの”は、

ほとんど出尽くしたはずだった。
 


それでも、何かが足りない。
 


九条は、ゆっくりと息を吸い、吐く。



「……なあ、椿」


「ん?」
 


その声は、いつも通り落ち着いている。
 

それが、余計に怖かった。