【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う





「でも」



九条の髪に、もう一度指を通す。



「逃げるためにここにいるなら、

 いつか、戻る覚悟もしてください。」
 


九条は、何も言わなかった。
 


ただ、

椿の膝に頭を預ける重みが、少し増した。