「息が詰まった?」 「違う。」 九条は、即座に否定した。 「……息はできた。 でも、自分の声が聞こえなくなった。」 その言葉は、静かだったが重い。 「何をやっても、 “正しい九条蓮”でしかなかった。」 椿は、再び髪に触れる。