【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う





「息が詰まった?」


「違う。」
 


九条は、即座に否定した。



「……息はできた。

 でも、自分の声が聞こえなくなった。」



その言葉は、静かだったが重い。



「何をやっても、

“正しい九条蓮”でしかなかった。」
 


椿は、再び髪に触れる。