【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う





しばらく、二人の間に沈黙が落ちていた。
 


椿の膝の上に頭を乗せたまま、

九条――

今は“城崎”と名乗っている男は、

天井を見つめている。
 


店の喧騒は、薄い膜を隔てた向こう側。
 


ここだけ、時間の流れが違う。