【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 


その瞬間、彼の肩から力が抜けた。



「……懐かしいな、その呼び方。」
 


姿勢が崩れる。
 


背もたれに預けるのではなく――
 


九条は、自然な動きで椿の膝に頭を乗せた。



「ちょっと。」


「いいだろ。」



完全に、昔の距離。