椿は、くすりと笑う。 「こう見えて、一途ですから。」 冗談めかした言い方。 だが、目は真剣だった。 「ただ」 椿はグラスに視線を落とす。 「今夜は、お礼に」 顔を上げる。 「お酒、頼みますよ。」 城崎は、少し驚いた。 「……本当に?」 「そこそこ、ですけど。」 そう言って、メニューを指差す。