【第一夜】今夜、仮面の下で君を想う


 


椿は、くすりと笑う。



「こう見えて、一途ですから。」
 


冗談めかした言い方。
 


だが、目は真剣だった。



「ただ」
 


椿はグラスに視線を落とす。



「今夜は、お礼に」
 


顔を上げる。



「お酒、頼みますよ。」
 


城崎は、少し驚いた。



「……本当に?」


「そこそこ、ですけど。」
 


そう言って、メニューを指差す。