やがて、静かな足音とともに男が現れた。 「失礼します。」 柔らかく、落ち着いた声。 城崎蓮は、派手さはないが整った顔立ちで、 目がよく、人の表情を見逃さないタイプだと 一瞬で分かる。 「初めまして、城崎です。 今日は、ありがとうございます。」 「こちらこそ。」 城崎は、すぐに距離を詰めなかった。