弥生は、店内全体をよく見ていた。 自分の卓だけではない。 奥で少し声を荒げる客、 緊張した面持ちの新人ホスト、 グラスが空きかけている席。 視線は一瞬でそれらを捉え、 必要なところにだけ、静かに手を打つ。