グラス越しに交わる視線。 西園寺弥生という男は、派手ではなかった。 それが、椿がまず最初に抱いた印象だった。 No.1ホストと聞いて想像していたのは、 客の肩に手を回し、 甘い言葉を惜しげもなく囁き、 場の空気を独占するような男。 だが、彼は違う。 必要以上に前に出ない。 けれど、確実に場の中心にいる。