次は、誰にしようかな?

「おい、天都……西村天都!!!」
はっ……!と、目を覚ますと、そこは……いつも通りの教室の風景だった。
僕の隣で肩を必死で揺さぶっていたのは、三浦拓だった。その隣では、谷崎美穂が心配そうに僕の顔を覗き込んでいる。
谷崎美穂がここにいる理由はよくわからないが、クラスで白石綺羅の次と言っていいほどビジュがいい。
可愛いシュシュを二つでくくり、メイクもきっとしているだろうと確信するくらいの目のでかさ。
「僕……何してた?」
すると二人は同時に「はっ?」と間抜けな声を出して次に「あははは!」と気味の悪い声で叫びだした。
「何だよ。僕、何もしてないよ……?」
一番気味が悪い出来事と言ったら、三浦拓が僕に笑いかけている、という事だ。
白石綺羅行方不明事件は、130人目の犠牲者として新聞に大きく掲載された。
そこまでは、覚えている。でも、僕はそれからの出来事を何一つ覚えていなかった。
「ってか、授業中に爆睡とか、天都のやることだと思っていなかったぜ。」
爆睡……?僕は、眠ってしまっていたのか……。
「ねぇ、早く食堂行こうよ!お腹ペコペコ。」
美帆が、三浦拓の服の袖を引っ張って、僕から引きはがし一緒に教室を出て行った。

あいつ……彼女いたのかよ……。

「ねぇ、ご飯食べに行かないの?大丈夫?」
頭の整理がつかないまま、また新しい声を僕の頭をかき乱す。
「ねぇ。」
そこにいたのは、席替えの時にきっと嫌な思いをしたであろう、田中季穂だった。
分厚い眼鏡をかけて、くせ毛の髪を結ばずにばさっと下ろし、猫背の……陰キャの象徴だった。

「昨日、白石綺羅を殺したのは、あなたね。」



「……え?」
急な季穂の発言に、僕は大きくのけぞることしかできなかった。

「だってあなた、美術室にいたもんね。」

お前を引き込んでやろう……絵の世界に…………!