「もうすぐ中学生だね!」
私、〘青木すずね〙の幼なじみである〘中田こまり〙が私を慈しむような透き通った笑顔でこちらを見つめた。
「うん、そうだねこまり」こまりのあまりにも無邪気な視線に圧倒され、私はどこかたどたどしい返事を返した。
「ねえねえ、あたしとこの前した約束、覚えてる?」こまりが私に尋ねる。私の返事は決まっている。
「うん、覚えてる」私はこまりに面と向かって答える。
こまりは私に提案してきた。「じゃー、せーので言おう!」「うん、せーの!」
この提案に私は胸が熱くなる。今から言う言葉は、これから中学生になるという事への期待と不安を分かち合うためにした約束。私たち二人の誓い。

『中学校に行っても友達でいる!』

見事にハモった私たちは、何だか嬉しくて二人して笑い転げる。
こまりのことが、愛おしかった。この世の誰よりも。

だから私は信じていた。こまりのことを、あの日の誓いを。