「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」

「ということは、西山さんは、ここではお酒を作ってるだけなんですか?」

「だけとか言うなっ。
 皿運んだりもしてるしっ。

 あと、軽妙なトークもしてるだろ」

 軽妙なトーク? と常連全員が小首をかしげた。

「……この間テレビ見てるとき、カウンター席だと、店主の人柄がよく伝わっていいですよね、と言ってて。

 隠れ家カフェ、ほぼカウンターしかないのに。
 ヤバくないですかって話してたんですけど」

 ロクでもないこと言ってんな、という目で西山が環奈を見る。

「でも、料理作るの、上手いからいい人ですよね、という結論に達したんですが。
 ……いい人の基準に達してなかったですね」

 ね、と環奈が滝本に言うと、西山は違うところに引っかかってきた。

「お前らは一緒にテレビ見る仲なのか」

「なんですか、一緒にテレビ見る仲って」