「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」

「あとなにか軽いもの、頼んでいいですか?」
「食べてなかったのか?」

「ああいう会って、遠慮しちゃって、あんまり食べられないですよね。
 でも、普段会わない人たちと話せたのは楽しかったです。

 ……まあ、途中で帰る課長の気持ち、ちょっとわからないでもないですが」

 ほう、と滝本がこちらを見た。

 お前でも、そんなこと思うのか、という顔だった。

「楽しいんですけど。
 やはり、わーっと騒々しいので、間で、お手洗いとかに行くと、

 あ、なんか静か……って思いますよね。

 休憩しながら、呑み会に参加できるといいんですけどね~」

「途中で消えては戻って来なかったら、腹壊したと思われるだけだぞ」
と滝本は言う。

 環奈は料理のメニューを見ながら言った。

「肉いいですよね。
 塩胡椒のきいたガツンと来る肉」

「……お前の思う、軽いものとは」
とビールを呑みながら、滝本は呟いていた。