「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」

「でもさ、小さいときから知ってるし。
 自分と似た顔だから、ときめかないのよ」

「そんなものなんですねえ」
 へえーと環奈は頷く。

「……取り替えない?
 滝本課長とうちの従兄弟」

「なに真顔で言ってるんですか……」

「性格だけは保証するわよ。
 子どものころ、私がどついても、いつもしょうがないなあって言って、ヘラヘラ笑ってたくらいだから」

「もうその方と結婚されたらいいのでは?」

 そう言ったあとで、環奈は、うーん、と少し考える。

「……課長の性格に問題があるわけでは――

 いや、あるんですけど」

「あるの?」

「家でもあのままなんです」

「……家だと甘くなったりしないの?
 厳しいままなの?

 ギャップ萌えとかないの?」

「あのままなんです」