偽装結婚できるかどうか、お試しでたまに一緒に暮らしている――。 偽装結婚のお試し。 慎重すぎるにも程がある、と滝本は環奈に言われていた。 今日は環奈が家に来ていて、二人で夕食を作ることになっていた。 「あれよくないですか? ほら…… なんでしたっけ?」 なにも載っていないまな板と包丁を見ながら環奈が呟く。 思い出せないのか、年寄りか。 「えーと…… ピッグ? ステーキ」 ポークステーキでは……。 だが、まあ、伝わるのは伝わったな、と滝本は思う。