ただいま植物男子をお世話中

午後の授業も全部終わり、私はいそいそと家に帰ってきた。


いつものように、いっぱいある鍵のうちの1つを使って門を開ける。


そうして玄関も別の鍵で開けると、いつもの広いロビーが見える。



「ただいまー……」


「おかえりなさい」


「ひゃあ!?」



翠くんが扉の横側から急に飛び出してきた。


び、びっくりしたぁ……。



「驚いてくれた?」


「は、はい……。心臓、止まるかと思いました……」



その言葉を聞いた翠くんは、クスクスと笑った。



「学校って、すごく時間がかかるんだね。もう少し早いのかと思っていたよ」



そう言いながら、自然な仕草で私を誘導する。


なんというか……もうすっかりこの家に馴染んでいる。


私がふかふかのソファに座ると、


「百花、お疲れ様ー!」



今度は紫陽花くんが笑顔で駆け寄ってきた。


誰かが出迎えてくれるなんて久しぶりで、胸のあたりが温かくなる。



「ふたりとも出迎えてくれて嬉しいです。ありがとうございます」



素直に感謝を伝えると、翠くんと紫陽花くんは嬉しそうに私の方を見た。



「全然大したことはしてないんだけどね……そう言ってもらえると僕も嬉しいよ」


「そーだな、オレも超嬉しい!」



ニコニコと人懐っこい笑顔を浮かべる紫陽花くん。


何だか、紫陽花っていうより向日葵みたいな子だな……。