ただいま植物男子をお世話中

「―――これにて、フラワーアクセサリー講座を終了します。改めて皆さん、この講座に参加していただきありがとうございました!」



そう言ってお辞儀をすると、パチパチと拍手が聞こえた。


…………………………
…………



「百花ちゃん、今日はお疲れ様!色々とありがとうね」


「いえいえ、鉢田さんの方こそ、誘ってくださってありがとうございました」



講座が終わり、後片付けをしていると鉢田さんが話しかけてきた。


鉢田さんは私がよく行く苗木屋さんの店主で、今回のフラワーアクセサリー講座を一緒にやらないかと誘ってくれた張本人でもある。


皆、楽しそうに作ってくれていて、嬉しかったなあ……。


さっきまでここにいた人達の笑顔を思い浮かべると、思わず頬が緩んだ。



「ふふっ、気分転換になったみたいで良かった」



私の顔を見ながら鉢田さんはそう言うと、くるりと周りを見渡した。



「それにしても……ここ、本当に広いね〜。まさに屋敷って感じ」


「アハハ……よく言われます」


苦笑いをしながらそう返す。


私の家は庭園やビニールハウスがあったり、家の中や外観がまさに映画とかで出てくるお屋敷みたいで、よく皆から驚かれている。


『百花ちゃんの家って凄いね〜、お嬢様みたい!』


なんて、小さい頃に皆から言われたこともあるくらい。



「私はあんまり好きじゃないんだけどな……」



思わず言ってしまった小さな言葉は、幸いなことに鉢田さんの耳には届かなかった。