だからアナタに殺されたい。




「今まできちんと想いを伝えず、エレノアを苦しませてしまい、すみませんでした。まさかエレノアも俺を想ってくれていたなんて夢にも思わなかったんです。俺はいつでもアナタが救ってきたたくさんの人々のうちの一人だと思っていたので…」



嬉しい、嬉しい、嬉しい。
愛おしげに私を見つめる瞳が夢じゃないと、どんどん理解していき、胸が喜びで高鳴る。
それと同時に、理性が焼き切れていく感覚が私を襲った。

もう、我慢できない。
今すぐに愛おしいこの人を噛んでしまいたい。

きっと壁に手足を拘束されていなければ、今頃私はローゼルの首に牙を立て、襲いかかっていただろう。



「ねぇ、だからエレノア。どうか俺の血を飲んでください」

「い、嫌、よ」



ローゼルの甘い言葉に、苦しげに首を振る。



「…私も、ローゼルを愛、しているわ。だからこそ、アナタを、殺したくない…の。今の私は、アナタを確実に殺す、わ」



ゆっくりと薄れゆく理性の中で、必死に言葉を紡ぐ。
だが、ローゼルは柔らかく微笑み、私の耳に自身の口を寄せた。