「もっと吸ってもいいんですよ?遠慮してないですか?」
「してないよ。本当に。それにこれ以上はアナタを殺してしまうから…」
「…俺はアナタを愛しているんです。だからアナタに殺されたいのに」
どこかうるうるしている気がする瞳に見つめられて、動けなくなる。
ローゼルの視線につい何でもしてあげたくなる衝動に駆られる。
ーーー次の瞬間。
「こ、これだぁ!」
突然、檻の外にいた医師が「ひらめいた!」と言わんばかりに、人差し指を掲げた。
そして興奮気味にこちらへと向かってきた。
「…」
そうだ。
ここには医師や職員のたち人もいた。
私たちだけではなかった。
それなのに私は…。
二人だけの世界に浸り、夢中になって、ローゼルを求めていた。その現状を突きつけられ、恥ずかしさが一気に込み上がってくる。
キスをして、想いを伝えて、ローゼルを本能のまま貪り尽くして…。
それが全部見られていたなんて。



