檻の羊

立ち上がって伸びをするめーくん。
そう言えば、本当にお茶も出してくれなかったな。
なんて、どうでもいいことだけど。

すぅ、と短く息を吸うと、少しだけ落ち着きを取り戻してきた。

「あーあ。六花先生、居ないの残念。お土産ちょー探したんですよ」

「持って帰って。要らないから」

「だーめ。せっかくだからめーくんが貰ってよ」

「だから要らないっ…」

紙袋から取り出した物を見て、めーくんは目を丸くした。

「お土産って」

「花火です」

「は?」

「夏祭り、残念だったよね。六花先生も張り切って浴衣まで着てたのに。私あの日、六花先生にヤな態度取っちゃったし。そのお詫びも兼ねて」