檻の羊

「帰るつもりだったんだけどね。風子ちゃんが秋夜くんのこと待ってるって」

「ほんと仲いいのな」

「図書室で待ってるって言うんだけど、風子ちゃんを一人にできないじゃない?」

「ああ。まだ結構あんの、嫌がらせ」

「タメは大丈夫なんだよ?なんか先輩のやっかみが酷くて」

「なんかあったら報告しろよ」

「はぁーい」

「で、なんで宵はここにいんの」

分かってるくせに。
めーくんは私をからかう時、いつも見透かしたようなちょっといじわるな微笑を浮かべて私のことを見る。

「私、本にはあんまり興味が無いし。それに…放課後いつも授業の片付けしてるでしょ?今日も居るかなって思って」

「結局一人にしてんじゃん」

「すぐ戻るもん」

「すぐってどれくらい?」

「…めーくん次第」

「先生をおちょくらなーい」

「めーくんが聞いたんだもん!」