檻の羊

「座って。お茶くらいしか無いけど」

「お気遣いなく」

「…あのさぁ、一応聞くけど。親御さんは?」

「来てません。本当に来るって思ってたの?」

「一応って言っただろ」

「さっすがあ。めーくんはなんでも見透かしてくれるんだね」

ソファに座っている私の向かい。
めーくんは床にそのまま胡座をかいた。

ソファに座っている分、私のほうが目線が高い。
下からジッと睨まれている瞳に吸い込まれそうだった。
綺麗な顔。
あんな人に一人占めなんてさせておけない。

「何が目的で来た?」

「六花先生は?寝室ですか?お見舞いと謝罪がしたいって言ったじゃない」

「謝罪?それも信じてると思うか?」

「ふふ。思わなあい」