檻の羊

懇願するような目で私を見つめる風子ちゃん。

「…仕組んだって?」

「最近羊先生のことでクレハちゃんいっぱいショックなことあったでしょ。だから…」

「え、何。めーくんのことで病んで、我慢の糸が切れちゃって、だから私がやったってこと…あれ、それってなんだっけ…ああ!風子ちゃんじゃん!」

「クレハちゃん…」

早口で捲し立てる私に怯えた気配を出す風子ちゃんと、非難するような目付きに変わった秋夜くんを見て、笑い出しそうになってしまう。

「やだなぁ、ブラックジョークだよ。笑ってよ。ほら、秋夜くんだって好きでしょブラックジョーク」

「ごめん、私が変な言い方したから。クレハちゃんはそんなことする子じゃないって分かってるよ」

「そりゃあ私の不注意で起きたことだしまったく私のせいじゃないなんて言わないよ。でもさあ。事故じゃなくて故意的にやったんだとしても、風子ちゃんよりまともじゃない」

「何言って…」

「だって普通は心から憎い相手を消そうと思うでしょ。愛してる人を傷つけようなんて思わないよ」

「クレハ!」

「だあからジョークだってば。全然通じないじゃん。つまんな…」