檻の羊

「あのね、お願いがあるの」

「お願い?」

「六花先生のお見舞いに行きたいの」

「…いいから」

「もう一緒に暮らしてるんでしょう、どうせ。お願い、ちゃんと謝りたいの」

「そんなのは復帰後でいいから。生徒をうちに呼ぶわけにはいかないだろ」

「めーくんと二人きりになりたいって言ってるんじゃないよ!私は六花先生に一秒でも早く謝りたいの。それにね、私だけで行かないから」

「どういうこと」

「母と一緒にお邪魔させて欲しいの。母からも謝罪がしたいって。それから…治療費とかの話も」

「そんなんマジでいいから。あれは水澤先生の不注意でもあるから。もうこの話は終わりにしよう」

「お願い。お願いします。私のせいなのにわがまま言って困らせてるのは分かってます。本当に自分勝手だって思うけどめーくんが望む通り、どこかでこれで終わりだって区切りをつけたいんです。だから謝罪に行かせてください。お願いします」

「…分かったよ。水澤先生、本調子なわけじゃないから長時間は無理だからな」

「ありがとう。ありがとうめーくん」

「なんか書くもんある」

「はい」