檻の羊

「先生、ごめんなさい」

ホームルームが終わって、職員室に戻ろうとするめーくんを廊下で呼び止めた。
人の目があるほうが警戒されないと思ったから。

「紅羽のせいじゃないよ」

「私のせいです。私が六花先生に触ったりしたから」

「あいつも…、水澤先生も紅羽のことは責めたりしていないよ」

「え?だって」

「自分の不注意だったって。逆にそんな場面に生徒を巻き込んでしまったことを悔いてたよ」

「いやだって私がきっかけを作ったんだよ!?私があんなことしなければ」

「危機管理の点で言えばそうだけど。誰もお前のせいだなんて思ってない。お前こそ大丈夫か?そうやって自分のせいだって悩んでショックだっただろ」