檻の羊

「羊先生、ごめんなさい。遅くなりました」

「お前、本日二度目だな」

クック、と笑いながら日誌を受け取る先生。

そう。
さっき家庭科教師の元へとブックカバーを提出に来た時も、先生は可笑しそうな表情を浮かべながら私のことを見ていた。

「めっちゃ急いだんですよ!」

「だろうなぁ」

先生は日誌を開いてクスクスと笑っている。

何その笑顔。
ちょー可愛いけど、なんで笑われてるの!?

「なんで笑うんですか」

「字、雑過ぎ」

「っ…!それは!」

「はいはい。頑張って急いだんだよな。普段はきれいな字、書くもんな宵は」

宵って呼んだ、って思った。
心臓をギュッと掴まれたみたいだった。