檻の羊

「やっぱりクレハちゃんはなんでもお見通しだなぁ」って風子ちゃんが、どこか悲しそうな表情で笑った。

「クレハ、あのさ」

「しゅうくん。私から話すよ。ちゃんと自分の口で話したいの」

「分かった」

「…クレハちゃん、あのね…、私が犯人なの」

「…犯人って?」

「しゅうくんが骨折する原因を作った犯人。私が…しゅうくんの自転車をパンクさせたの」

「え、どういうこと」

「こんなことになってるのに、骨折までさせる気じゃなかったなんて言えないけど。ちょっと怪我でもして、ほんの少しでも練習ができなくなればいいのになって…」

「風子ちゃんが細工したの?」

こくんって頷いた風子ちゃんの肩が震えている。

理解が追いつかない。
誰よりも秋夜くんの味方で、誰よりも応援していたのは風子ちゃんだったのに。