檻の羊

「私も欲しい」

「一個しか貰ってないからなぁ」

「違う」

「ん?」

「それがいい」

めーくんのつなぎの胸元を掴んで、私に引き寄せる。

めーくんは身長が高い。
秋夜くんよりもうちょっと高いから、百八十センチ近くあるのかも。

背伸びをして引き寄せる私の姿は不恰好だったかもしれない。

くちびるが重なる。

甘い香りだけが私に移る。
いちごキャンディーは、めーくんの口の中。

自分がしたことなのに、思考が停止する。
反省、という気持ちは湧かない。
正しくないこと、っていうのは分かるけれど、私の為に世界が止まった気がした。