入学式が終わり、教室に戻った休み時間。
クラスメイトが入学式の副会長さんの話をしている中、僕は一人机に顔を伏せている。
勿論、寝ようとしているわけじゃなくて、顔を隠して自己紹介の練習をしていた。
教室の黒板には今日四時間と放課後ののスケジュールが書いてあり、二時間目には教科書配りが終わり次第自己紹介と記されていた。
そんなわけで、僕は高い声で変に思われないように低い声を出して話す練習をしているわけで……。
「影野 律です……よろしくお願いします…。かげの、りつ、です…」
結弦や副会長さんの声を思い出しながら、自分にだけ聞こえるくらいの小さい声で練習する。
喉の奥に意識を強めて、なるべく胸に響くような低い声。
ただ、周りのように『普通』になりたいだけなのに……。
なんで僕にはそれができないんだろう……目の前に大きな壁があるみたいだ…。
コレならいけそうだと思い顔を上げた時、ちょうどいいタイミングで授業始まりのチャイムが鳴った。
普通の音なはずなのに、それが僕にとっては試合開始のゴングのように大きく胸に鳴り響く。
僕は不安に感じ、かけているメガネのフレームをギュッと握った。
クラスメイトが入学式の副会長さんの話をしている中、僕は一人机に顔を伏せている。
勿論、寝ようとしているわけじゃなくて、顔を隠して自己紹介の練習をしていた。
教室の黒板には今日四時間と放課後ののスケジュールが書いてあり、二時間目には教科書配りが終わり次第自己紹介と記されていた。
そんなわけで、僕は高い声で変に思われないように低い声を出して話す練習をしているわけで……。
「影野 律です……よろしくお願いします…。かげの、りつ、です…」
結弦や副会長さんの声を思い出しながら、自分にだけ聞こえるくらいの小さい声で練習する。
喉の奥に意識を強めて、なるべく胸に響くような低い声。
ただ、周りのように『普通』になりたいだけなのに……。
なんで僕にはそれができないんだろう……目の前に大きな壁があるみたいだ…。
コレならいけそうだと思い顔を上げた時、ちょうどいいタイミングで授業始まりのチャイムが鳴った。
普通の音なはずなのに、それが僕にとっては試合開始のゴングのように大きく胸に鳴り響く。
僕は不安に感じ、かけているメガネのフレームをギュッと握った。


