UN-EQUAL ―不揃いな色の旋律 ―

優しいバラード調なのに、力強く胸に響いて、不思議と元気をもらえる。

そんな中、この曲の歌いだしが目の前に近付いていた。

伴奏だけで圧倒され、緊張で喉が開かなくなる。

音は進む。歌い出しはもうすぐそこまで迫ってきている。

やらなきゃ……。

そう思うと、心の中のスイッチがカチリを音をたてた。

四人の音に背中を押されながら、僕は最初のワンフレーズをマイクに向けて放った。

楽器と合わさる音。一人で歌っているよりも、何百倍も心地よい。

緊張していた心はどこへやら。
僕は全力で歌っていた。

大好きなところも歌い終わり、曲も中盤に差し掛かった時。
スピーカーから、僕の声じゃない、ハモリのような声が聞こえた。

急なアドリブに驚くも、スピーカーの低い声と僕の声が合わさって、きれいなハーモニーを生み出している。

そのまま歌い続け、曲も終盤。

最初は一人分だったハモリも、いつの間にか一人、また一人と増えて、全員でこの曲を歌っていた。


大嫌いな自分 好きになれとは言わない ただ後悔だけはするな それだけを伝えたい


ここが終われば、ラストワンフレーズ。

「「「「「『自分を塗り替えていけ』」」」」」

五人の揃った声が、スピーカーを通して教室内に響き渡った。

達成感を感じた僕の頬には、やりきったというように汗が伝った。