UN-EQUAL ―不揃いな色の旋律 ―

「ブフッ」
「くくっ」

きれいなユニゾンに、思わず吹き出す僕と喉を鳴らして笑う冬馬先輩。

「お前ら仲いいな」

そう言った副会長さんは、面白すぎたのか腹を抱えて肩を震わせている。

「ハモっただけでそんな笑うか?」
「同意」

そう言う二人も、さっきよりも雰囲気が柔らかい。

そんな小さな出来事に、空気が和やかになった時、副会長さんが口を開いた。

「一旦自己紹介続きしようぜ。俺から時計回りな」
「……俺か」

副会長さんのそんな言葉に、ピクリと反応してそう言ったのは要先輩だった。

鈴白(すずしろ) (かなめ)。ベースで二年。この設備は俺の叔父……理事長がこの機材を揃えてくれた。条件付きだけど」

鋭い目つき。
その視線はどこか一点を見つめていた。

「次は俺か。……一年の藤室 陽毬だ。俺の顔、馬鹿にするんだったらここには入らねえ……。これが入部条件だ」

ぶっきらぼうにそう言うとフイッとそっぽを向いてしまう。

「おお!入る気になってくれたのか!」
「入るとは言ってねぇ!人の話を聞け、ポンコツ副会長!!!」

副会長さんまでにも毒を吐く藤室くん。

「あと、俺ができるのはダンスとドラム。気色悪い価値観、周りの目、全部俺の音でぶっ壊す」

そう告げると、今度こそといったようにそっぽを向き、何も言わなくなってしまった。

きっと気色悪い価値観っていうのは容姿のことについてだろう。

それにしても、機嫌が悪そうな顔でも絵になるな……。
一つ一つが丁寧で繊細な作りのその顔。

安斎(あんざい) 冬馬(とうま)

藤室くんの顔に見とれていると、僕の隣で自己紹介が始まっていた。

「最近この学園に編入してきた。出身はこの辺りだが少し前、一月くらいまでは海外に住んいて、ギターや作曲なんかの音楽に関係することを習っていた」

大きな体躯の冬馬先輩が、理想の低い声でそう言う。