UN-EQUAL ―不揃いな色の旋律 ―

埃っぽいと思ったら、ここ、旧校舎だったのか…!

旧校舎は、オリエンテーションで使われていないとだけ説明されていた。

僕はそう思いながらも、どんどんと近づいてくる足音に意識を持っていっていた。

本当は今すぐに駆け出したかったけど、藤室くんが強い力で肩を掴んでいるから中々振りほどけずにいた。

「あ、あの……肩の手はな…」
「いたあああ!!!!」

僕が藤室くんにそう言おうとした時、二人の後ろに副会長さんと、さっきぶつかった冬馬と呼ばれていた先輩が走ってきていた。

ぐんぐんとこちらに近づいてきて、あっという間に僕の後ろに回り込む。

前後を人に挟まれた僕は逃げ道なんてないわけで……。

「やっと追いついた……要と新人君、ナイスだ!」

僕は後ろを向いて副会長さんを見る。

言い終わると、副会長さんは僕の肩をぽんと叩いた。

「丁度いいところで止まったな」

そう言ってにこりと笑う副会長さん。

「このメンバーで、今日から新生音楽部、ここで活動開始だ!」

そう言って僕達が真ん前に止まっている教室を指さした。

「は?」

僕は思わず間抜けな声を漏らしたのだった。